みなさん、こんにちは。Stuido 1999です。
今回はカードゲーマーの多くを興奮の渦に引き込み、そして悩ます『ドロー運』について、ゲーム制作側の視点からお話してみたいと思います。
山札からカードを引くという行為は何もトレーディングカードゲームに限ったことではないのですが、大きな醍醐味であると断言できます。
例えば追い込まれた状況から「あのカードさえ引ければ……」とデッキに手を伸ばし、見事に回答を引き当てる瞬間はたまらないものです。
その一方で所謂「事故った」という状況も在り得ます。不要牌ばかりを連続で引いて窮地を脱することのないまま敗北することもあります。
このランダム要素は囲碁や将棋といったゲームにはありません。たくさんの情報が詰まった1枚のカードを引く(ゲームによっては2枚だったりもしますが)ということは宝箱を開ける感覚にすら似ています。
ここで浮上するのは「ドローフェイズ以外にカードを引けるカード」の存在です。これはほぼ全てのTCGに組み込まれており、強力さをコントロールできなかったケースも散見します。それだけカードアドバンテージは大きいわけですね。
さて、ブレイヴロンド+アズライドのグランドデザインには「カードゲームらしさ」と「運と実力のバランス」で悩ましい状況に陥ったことがあります。
サークル内でも「ドローできるカード」の扱いで意見が割れました。結果として、ある勢力には「カードを2枚引く」のような完全ドローを持たせ、またある勢力にはデメリットのあるドローを持たせる形には落ち着きましたが……
モチーフとしている原作のアズールレーンが「ロイヤル」「ユニオン」「重桜」「鉄血」という勢力に分かれているため、それを活かすために勢力ごとの得手・不得手を設定したわけです。その中でドローの得意な勢力があります。
これは運の要素を薄めてしまい、やり過ぎると「デッキに必ず入る」という状況になってしまいます。勿論、同人という性質からカードプールは広くないのですがゲームを遊ぶ人がみんな同じ勢力を選ばないようにバランシングするのは困難でした。
そこでとった手段は「ドロー以外にも別の運が必要」というシステムです。
これがゲーム中での魚雷による攻撃や、航空機による攻撃に相当します……
詳細な内容はゲームシステム公開時にお伝えいたしますが、魚雷や砲撃はランダムにクリティカルヒットすることも。
実力のフィールドにプラスアルファする形で「運」が積み重なるように調整しましたので、是非ともリリースをお楽しみに!
ではこの辺で!
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